こんにちは、15韓国語の編集長で韓国語ネイティブ『ナ先生』です!
皆さんは日本語を学習する際に「伸ばし棒(ー)」を多用しますよね。トーストやコーヒーのように、子音と母音を引き伸ばす音を表すために、横棒(ー)を入れるのが日本語の特長です。では、韓国語には日本語でいうところの「伸ばし棒」が存在するのでしょうか?
今回は、韓国語と日本語の発音の違いや、実際にどのように名前や外来語の「長音」をハングルで扱うのか、詳しく解説いたします。
1.韓国語に伸ばし棒はあるの?――短母音の世界
結論から言うと、韓国語には伸ばし棒に相当する音の概念がありません。日本語では長く引く音(長音)が存在し、「オ」や「コ」を「オー」「コー」のように表記します。一方、韓国語には母音を伸ばす音が存在せず、すべて「短母音」で発音されるのが特長です。
例えば日本語で「トースト」と言う際は、「トー」と長く伸ばしてから「スト」と言います。韓国語ではこれを「토스트(トストゥ)」と書き、音節すべてを同じくらいの長さで発音します。「トー」のように母音を長くしないので、「토(ト)」→「스(ス)」→「트(トゥ)」と一定のリズムで発声します。
2.ハングルと日本語の長音の違い
ハングルは一音節を「子音+母音」(+パッチム)の組み合わせで表記する文字体系です。長母音を想定していないため、伸ばし棒のような記号は使いません。つまり、日本語における「コー」「トー」といった「ー(長音)」を、韓国語では省略またはそのまま短い母音として置き換えます。
例を挙げると、日本語の「コーヒー」はハングルで「커피(コピ)」となります。「コー」部分を伸ばさず、커(コ)と피(ピ)でシンプルに発音します。「長音」が完全に削除されるイメージですね。
2-1.日本語の長音「オー」は韓国語でどうなる?
例えば、「東京(トウキョウ)」を韓国語で書くと、「도쿄(ドキョ)」に近い発音となります。日本語の「トー」部分が長音で「トウ」と発音されますが、韓国語では「도(ド)」と「쿄(キョ)」だけで表記し、間に伸ばし音を入れないのが基本です。
3.名前や外来語を韓国語表記するときのルール
日本人の名前や英語の外来語など、長音が含まれるものをハングルでどう表記するかは、よく質問を受けるポイントです。伸ばし棒を持たない韓国語では、以下のように扱われることが多いです。
- 長音を省略:「コウスケ」→「코스케(コスケ)」、「タロウ」→「타로(タロ)」
- 近い母音で代用:「マーガレット」→「마가렛(マガレットゥ)」など、長音をそのまま「ア」のような短い母音で表記
例えば「ソウタ」という名前の場合、日本語では「ソー」に伸ばし棒があるのを、韓国語では「소타(ソタ)」と書きます。伸ばし音を入れずに「소(ソ)」+「타(タ)」で区切って発音する感じです。
このように、韓国語での表記には長音がないと頭に入れておけば、「あれ、私の名前が短くなっちゃった…」と驚かずに済むかもしれません。
4.「ん」「っ」と伸ばし棒の違い
日本語には「ん」「っ」、そして伸ばし棒など、韓国語には見られない特殊な音や記号がいくつかあります。それぞれ韓国語でどう扱うか理解しておくと、単語や名前を書くときに迷いません。
- 「ん」:韓国語ではㄴ(ン)やㅇ(ン)で置き換える。
- 「っ」:韓国語の二重子音ㄲ(ッカ)・ㄸ(ッタ)・ㅃ(ッパ)などで表現。
- 伸ばし棒「ー」:原則省略。または短母音で代用。
具体的には、日本語の「ベッキー」は韓国語で「벡키(ベッキ)」と書いたり、「グリーン」は「그린(グリン)」と書いたりします。日本語で伸ばしている音を無理に再現しないのが韓国語のやり方なのです。
5.実際に使ってみよう:韓国語で名前や単語を書くコツ
最後に、長音を含む日本語の名前や単語をハングルで書く実践的なコツをまとめました。韓国語に伸ばし棒はありませんが、近い母音で表現したり、思い切って長音を省略したりするのがポイントです。
- 母音を引き伸ばさない:日本語の「コー」「トー」「ソー」は短母音で「코(コ)」「토(ト)」「소(ソ)」にする。
- 微妙な場合は発音を近い形にする:ラ行が続くなど、日本語でも表記がややこしい場合は、現地の韓国人が発音しやすい形に合わせると良い。
- 既に有名人などの翻訳例を参考に:スポーツ選手やアイドルなどが韓国メディアに掲載されるときの表記を見ると、一般的な慣例がわかる。
6.まとめ:韓国語に伸ばし棒はない? その理由と対処法
「伸ばし棒を使って母音を引き伸ばす」という仕組みは日本語特有のもので、韓国語には同じ仕組みはありません。すべての音が短母音で発音されるため、伸ばし棒のような表記をする必要がないのです。
ただし、日本語の名前や外来語をハングルで書く場合、伸ばし音を無理に再現しようとするのではなく、自然に短い発音として書くか、似た母音をあてる方法を選ぶのが一般的。日本語と韓国語の発音体系の違いを理解しておけば、戸惑うことなくハングル表記できるようになります。
もし自分の名前や好きなアーティスト名を韓国語表記したいときには、今回ご紹介したポイントをぜひ参考にしてみてくださいね。韓国語の独特な音の世界が、よりクリアに見えてくるはずです。
それでは、今回はここまでです。ここに書いたコツや知識を使って、韓国語での名前表記や外来語表記を楽しんでみてください。
また、違う言語の発音を正しく理解するというのは意外と面白いものです。さらに深く学びたい方は、韓国語の音声学や発音練習にチャレンジしてみましょう。
ではまた次回のコラムでお会いしましょう!안녕히 계세요(アンニョンヒ ケセヨ)!